移動ロボット向け環境シミュレータ「.env」を販売開始
2011.01.13
~コンピュータ上のシミュレーションで開発期間の短縮に大きく貢献~
セグウェイジャパン株式会社
株式会社グローバルエンジニアリング
セグウェイジャパン株式会社(代表取締役社長、大塚寛、本社:横浜市中区)は、これまでのロボット事業の一環として研究開発を進めてきた移動ロボット向けの環境シミュレータの技術を株式会社グローバルエンジニアリング(代表取締役社長 荒川健一、本社:名古屋市中村区)と共同で開発を行い製品として2011年2月1日より販売開始すると発表しました。
ロボット開発は、その構成要素の多さから様々な開発のアプローチが存在します。近年、世界的にも研究開発の共通のプラットフォームとなりうる「Segway RMP」に代表されるような移動ロボットのハードウェアや、ミドルウェアを利用した研究開発が大変盛んになってきています。
これまでセグウェイジャパンでは、日本SGI時代からの取り組みとしてロボカップにおけるレスキューロボットの開発や、移動ロボットに関するロボット技術の研究開発を続けて参りました。2007年からは、つくばチャレンジ※における屋外での走行実験への参加や、経済産業省の「21世紀ロボットチャレンジプログラム」の一環である「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」においては、独立行政法人産業技術総合研究所の開発した「RT-Middleware」上で動作するソフトウェアコンポーネントの開発等に携わってきました。これらの研究開発を重ねていく中で、ハードウェアそのものの試作や、その試作機を用いた屋内外での実験には大変労力が掛かることから、プラットフォームとしてのハードウェアの提供に加え、コンピュータ上でのシミュレーションによるトライ&エラーの重要性に早くから着目してきました。
一方、グローバルエンジニアリングは、自動車産業が盛んな愛知県に本社を構えECU開発などを手掛けてきました。移動体への新たなアプローチとして2009年7月にセグウェイジャパンと業務提携を行い、移動体開発分野への事業を展開します。本製品は、両社業務提携後、最初のプロジェクトとなります。セグウェイジャパンは、これまで自社で開発を続けてきた本製品に関する企画・販売業務を主体となって行い、一方グローバルエンジニアルングは主にサポート対応を行います。
今回発表した移動ロボット向け環境シミュレータ「.env」は、移動ロボットを研究開発している全ての研究開発者に対して、「実環境でのトライ&エラー時間の短縮」や「開発自体の効率向上」に寄与できるものです。
シミュレータの仮想環境内で実際のハードウェアと同様に動作するRMP200台車、RoboCar台車と搭載しているレーザーレンジセンサ、赤外線センサの可視化の様子
「.env」は、「RT-Middleware」(独立行政法人産業技術総合研究所)、「ROS」(米国Willow Garage社)などのシステムミドルウェアとの接続性を持ち、これらのミドルウェアで動作する数多くのオープンソースを含めた様々なソフトウェア資産と組み合わせることが可能です。ハードウェアとしては、「Segway RMPシリーズ」(米国Segway社)や「Blackshipシリーズ」(セグウェイジャパン株式会社)、「RoboCar」(株式会社ゼットエムピー)等に対応しています。また、「KARTO SDK2.0」(米国SRI International社)の本シミュレータ上での地図作成機能等の動作も確認されています。
ロボット掃除機等に代表される家電への技術の応用から、さらに高度な交通システム等へのロボット技術の展開が世界的にも期待されています。多くの開発者による一層の研究開発期間の短縮と、多様なアイディアの創出と具現化が求められている時代に、今回の「.env」が大きく貢献すると考えています。
※つくばチャレンジ:http://www.ntf.or.jp/challenge/index.html
製品名
移動ロボット向け環境シミュレータ「.env」
製品詳細サイト:http://www.segway-japan.co.jp/robot-soft/dotenv.html
価格:600,000 (税別)
対応ミドルウェア
・RT-Middleware (独立行政法人産業技術総合研究所)
http://openrtm.org/openrtm/ja/content/openrtm-aist%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F
・ROS (米国Willow Garage社)
http://jp.willowgarage.com/drupal2/ja/pages/software/ros-platform
・KARTO SDK 2.0 (米国SRI International社) ※動作確認済
http://www.kartorobotics.com/
対応ハードウェア
・Segway RMP50, 100, 200, 200ATV, 400
http://www.segway-japan.co.jp/robot-hard/rmp.html
・Blackship 4輪, 2輪
http://www.segway-japan.co.jp/robot-hard/blackship.html
・RoboCar (株式会社ゼットエムピー)
http://www.zmp.co.jp/e-nuvo/jp/robocar-110.html
<商標登録>セグウェイは、米国セグウェイ社の登録商標です。その他の商標については商標の所有者に所有権が属しています。
セグウェイジャパン株式会社 http://www.segway-japan.co.jp
株式会社グローバルエンジニアリング http://www.global-eng.co.jp
■報道関係者からのお問い合わせ先
セグウェイジャパン株式会社 秋元、西
TEL: 045-263-6151 FAX: 045-681-6977
e-mail: info[at]segway-japan.co.jp